人気ブログランキング | 話題のタグを見る

よりそう・うさぎ

その街のメイン通りは、趣と粋にあふれた以前とは変わってしまった・・・
華やかではあるが、どうも直線的に目に刺さるネオンと・・・・
やすっぽい香水に路地が毒されている・・・・・

そこに、ひっそりと“粋”を感じさせる一角・・・そこにある“うさぎ”・・・・

今日はどんな奇術が見れるのか・・・・
・・・・・いや、酒を飲んで粋に語り合おうか・・・・
それとも・・・・・・自分さえ忘れるくらいに酒を“入れ”ようか・・・・

その悩みは、粋な奇術と美味しい酒で一瞬でふきとんだ・・・・

そうだ・・・・今日は酒に寄り添おう・・・・・
・・・・・・・・・今日は心をあたためよう・・・・・

・・・・・・そうだ・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・うさぎで・・・・・・・・・寄り添おう
よりそう・うさぎ_b0025426_231151.jpg

# by ft-beauty | 2004-10-27 02:31 |

強く儚きもの

すこし昔のはなし・・・・
儚き勝負の世界で、勝負に対して徹底的に合理主義をつらぬいた男がいた。

“戸山為夫”・・・・競馬界に調教師として身をおき、無敵の人造サラブレット“ミホノブルボン”
を世に創りだした男である。

パドックでみたその馬は、並み居る競合のそれとは一線を画していた・・・・

張り出した筋肉・・・・
際限なく搾られた両足・・・・
体にうっすらと浮かび上がる銭紋・・・・・

神のいたずらによって産みだされたものではなく、勝つ事のために、それも合理的に勝つこと
だけのために産みだされた馬・・・・
その体とその生き方は、それを創りだした男とともに、とても美しいものであった・・・

“鍛えて最強の馬”を創る・・・・・かれの論理はこうだ・・・・・
最終ラップがレコードであれば、必ず勝てる・・・・
ならば、走る距離のハロン(200m)でタイムを割って、ハロンをそのタイムで走りきる馬で
あればよい・・・・
単純明快である・・・・美しすぎる論理である・・・・

馬・騎手・流れ・・・・勝利を左右する基本原則をまったく無視した、原点ともいえるこの論理で
ミホノブルボンは・・・・

桜咲く中山を・・・・・
・・・・・大歓声の府中を・・・・
・・秋深い京都を・・・・・

徹底的な“強さ”で走りぬけた・・・・・圧倒的な“存在”としてその競走馬生涯を終えた・・・

その馬の終焉は、短距離を得意とされていたその性質を無視した3000mの菊花賞・・・

その男は、旧態の常識ではなく、最後まで“自分の信念”に従った、そして

・・・・・・・・・・・・・貫いた・・・・・・・・・・・・・・

最近、こんな美しい現場をネタに酒を飲む事がなくなっていた。
もう一度、見つけにいってみようか・・・・・

強く儚きものたちの夢の舞台へ・・・・

“戸山為夫”・・・徹底的に合理的であったその男は、勝つためには乗り手(騎手)をかえる
べきという言葉が多い中、小島貞博という騎手を最強の馬にずっと乗せつづけさせた・・・・

-「努力した人間が報われるべき」-

彼は、ここでも合理的な論理に従い、それを貫きとおしたのである。
強く儚きもの_b0025426_224197.jpg

# by ft-beauty | 2004-10-27 01:58 | 徒然

素敵な女性(ひと)

素敵な女性(ひと)と出会った・・・・
和服をいわゆる~流で着付ける人はあまたいるものだが、その女性は素材を選び
身にまとうものを和服として創り上げ、それをコンセプトをもって着付けていった。

クリエイターと出会うと心が躍る。

やさしい目と、やわらかい笑顔から創りだされるその創作は、ずっと見ていたいと
思うほどの作品だった。

作品は公開できないが、彼女はその思いをこう語った・・・

『原点回帰かな・・・生まれたての人がそこらじゅにあるものを身にまとうの・・・
葉っぱや、木の枝や、空気をね・・・
自分を隠したくて、恥ずかしいって思ったのかな・・・
でもね、気づくの、自分がまとったものをもっと綺麗にしたいって・・・
いっぱい悩んで・・・たくさん試して・・・
そうして出来上がるんだけど・・・・・

その人はこう思うの・・・・

自身に満ち溢れ創りあげた“身のまとい”なのに、恥ずかしくてそれをも隠したいって・・・

だから、それをも隠してしまうの・・・・

それを人に見せなきゃいけない・・・そう思ったとき、自分がどうしてそうしてきたかを
想いかえすのね。。それを見せるということで自信に変えていく過程、それを表現したい
ってことかな・・・・』

やさしくて、経験を重ねた女性(ひと)にしかいえない言葉、そう思える。
# by ft-beauty | 2004-10-24 08:00 | 徒然

古き宿屋にて恋人を待つひとりの女~終章~

人には想いがあるという・・・
想いが歴史を創るという・・・

古き宿屋にて恋人をまつひとりの女も、そうして思いを歴史にする・・・
育まれた“心”は自ら解き放った“意思”で暴走を始める・・・・

とめたいのか・・・とめないのか・・・気づきもしないのか・・・・

心が歩き出す・・・・おんなが走り出す・・・・・

一歩の距離はあまりにも小さい・・・・
一歩の重さはあまりにも大きい・・・・

気づく・・・・そんな言葉を人は安易に使うが、本当に気づいているのだろうか?
何に気づいていて、何を思ったというのだろうか・・・?

それは・・・・・・・・・“よがり”・・・・・・・・・

でも、その“よがり”が歩みを築く・・・・・・

気づく・・・・・もしその言葉を使うことができるとすれば、その歩みを振り返ることのできる
一瞬だけ・・・・ひとりにひとつの一瞬だけ・・・・・

私にとっての、古き宿屋にて恋人を待つひとりの女の最終章・・・それがこの・・・おんな・・・
古き宿屋にて恋人を待つひとりの女~終章~_b0025426_529741.jpg


佇みはやがて躍動となる・・・・いや・・・・その佇みが躍動なのかもしれない・・・

そのおんなの話は、また回想で・・・・・・
# by ft-beauty | 2004-10-22 05:31 | アート

浮世の陽炎

私にとって・・・いま見えているこの世界は“浮世”
“浮世”には・・・陽炎がよくにあう・・・・

浮世だからこそ・・・・心がにじむ・・・・
浮世だからこそ・・・・心が騒ぐ・・・・
浮世だからこそ・・・・心が躍る・・・・

浮世では時に沈んで・・・時に浮かぶ・・・・

だから“浮世”はたまらない・・・・

そんな浮世で創るもの・・・・・・・・それが・・・・~陽炎~・・・

陽炎を、見れば見るほど見えてくる・・・・その中に、そっと佇むもの・・・・
陽炎を、見れば見るほど見えてくる・・・・その中で、蒼く萌ゆるもの・・・・
陽炎を、見れば見るほど見つからない・・その中に、何かがありそうでなにもない・・・・

だからこの世は・・・・“浮世”・・・・・

浮世で作る“陽炎”は血をあつくする・・・・

さぁ・・・この次はどんな“陽炎”を興そうか・・・・・・こんな“浮世”で・・・・
# by ft-beauty | 2004-10-22 05:12 | 徒然